2011年10月30日日曜日

土が少ないこと

じっくりゆっくり。寝坊をしてみた。

出張中は、まあ、いろいろあったわけだけれど、
カマウ以外の森林を見ることができたのが個人的には収穫。


カマウにあるメラルーカ林は単純一斉林。
天然林でもほぼメラルーカだけの純林ができあがる。
でもBinh Châuでみることができたのは雑木林というか、常緑照葉樹林。
久しぶりにみて、ああ、そういうのもあったね、と驚き。

なんでカマウにこういう林はないんだろう、と考える。
たぶん、それはカマウがとても低い場所からだ。
職場になぜか導入されたGPSで計測すると、海抜5m、となっている。
海から20kmは離れているのに、5mしかないのだ。

水面から、辛うじてに顔を出している土地であること。
この広大なデルタ地帯のほとんどは、半湿地のような場所であること。
メコン・デルタは実はまだ生まれたての、幼い土地。

土が少ないことが多様な樹木の生育を妨げる。
淡水はメラルーカ、喫水域はマングローブしかない、といっていい。
ほかの場所に行って、初めて気がつくこの場所の不思議さ。
蚊が多かろうが、文句は言えないのだ。

エンバンクメントって、よく考えると土が足りないってことだよな。
いつかきっと、土はどんどん増えていって、
いろんな木がここにも生えるようになるんだろうな。

でももちろんそれは、気が遠くなるような先の話で、
僕が見ることはない。ただ想像してみるだけ。