僕は実によく風邪を引く。そしてまた、引いている。
周りの人は実に強い。めったに風邪なんか引かない。僕ばかりが引いていて、なまけもののように寝込む。
我が身体に勁さあれ、と呟いてみれど、咳しか出てこない。これは困ったことですよ。
これでは単なるなまけものではないか。いや、なまけものなんだけれど。
このなまけものっぷりはあくまで病気のせいであり、真正のわたくしは、いっさい、なまけものではない。
そのように嘯いてみたところで、風邪を引いてばかりいるわたくしの真正など、だれも知るはずがないのです。また、貴様の云う真正とは何か、そう聞き返されたら、答えに窮するのはわたくしの方であります。真正のわたくしとは結局、願望としての、理想としてのわたくしでしかないのか。
そう考えると、少し悲しくなったのち、単なるなまけものとして居直るのみであります。
I 'm only in love, with picture of myself〜♪
さて、
以前読んだ『
病の皇帝「がん」に挑む』の文中では、ソンタグがしばしば引用されていた。
周知のとおり「がん」の印象はとてつもなく悪い。それ加え、「がん」という言葉自体が、ある種の破壊力を帯びている。
実際に、がんの闘病や治療の過程が十分に過酷なものであるとして、イメージとして「恐ろしいもの」として、社会的にも禍々しい影響力を持っていること。
著者がソンタグを引用した理由はここにある。病にはイメージがつきまとう。
