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2020年9月5日土曜日

『樹木たちの知られざる生活』からの、いろいろ。




今日はこの本の紹介というか、転がりの起点というか発生源というかなんというか。
『樹木たちの知られざる生活』ペーター・ヴォールレーベン 早川書房 2017
転々と、転げ落ちていきたいと思います。



先のエントリーで紹介した森涼子さんの『グリム童話と森』。

2020年7月10日金曜日

腸を大事にしよう(2回めくらい)

まったく、先行き不透明な昨今であります。
来年オリンピックなんてできるの?とか、
今年のお盆ってどこで過ごすの?とか、
そもそも来週は今週よりも落ち着くのかしら、とか。

そんな中でできることは、少なそうだし、正解かどうかは分からない。
振り返れば非効率に見えるだろうし、間違っていることもあるんだろう。

そうは言ったって、スーパーマンでもないただの人にできることは限られている。
こんな状況だからこそ、姿勢って大事だなと思うのですよ。
太平洋戦争末期を想起させますよね。
そういうのって。
姿勢くらいしか示すものってないのよ。当時だってきっとそうだったんでしょう。
もちろんお財布が許せば新薬の研究に2兆円くらい投資したいのですよ。姿勢として。
ああ。なんだか全然進歩というものが見いだせない。

2020年3月4日水曜日

犬はいいものだ:『その犬の歩むところ』

それと、図書館とはいいものだ。ようやく読んだ。

その犬の歩むところ (文春文庫)
ボストン テラン
文藝春秋 (2017-06-08)
売り上げランキング: 22,427
店頭でジャケットに惹かれて、そのままになっていた。
ついでにいうと、表紙の写真はアジアのどこかだと思いこんでいた。

ほら、なんだかこんな感じだなと思って。



2018年12月17日月曜日

『朝日嫌い』を読んで、微妙に首を振る

縦に振ったのか横に振ったのか。たぶん斜めに振った。

内田樹さんが好きだった。『寝ながら学べる構造主義』だとか、面白い本も多い。知的でウィットに富んだ語り口も魅力であった。
しかし、あるときからどうも好きではなくなった。舌鋒が鋭くなった。ツイッターでも厳しい言葉が出てくる。厳しいから嫌いになったのではないと思う。本気で怒っているから厳しいのだろうし、そこにウィットが出る余地がないのだろう。
おかしみや面白みのない言葉には惹かれない。
すると、僕は単に内田さんのウィットだけが好きだったのかもしれない。

最近はツイッターは見てるだけになってきた。眺めているだけ。
フォローしている人が罵り合っているのを目にする。経済、環境、原発、沖縄、等々。
こうした罵り合いが確認できるということは、案外僕の立ち位置は中道なのかもしれない。そんなどうでもいい感想は思いつくのだけれども、罵り合いに加わろうとは思えない。なんかこう、ぼんやりとした違和感がある。

そんなところで。

朝日ぎらい よりよい世界のためのリベラル進化論 (朝日新書)
橘 玲
朝日新聞出版
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2018年10月12日金曜日

「言葉そのもの」のことを考える

これはなかなか、酷いタイトルだ。
どういう言い方があるのか、考えあぐねている。

僕らは普段、言葉を使って話したり、書いたりする。
考え事もしている、かもしれない。よくわかんないけど。

一方、言葉を通じた活動そのものに、僕らは無自覚だ。言葉は運用しているだけ。
「言葉そのもの」について考えることなんて、皆無といっていい。

たとえば、車を買い換えたとする。
おんぼろな車と比べて、新しい車は調子が良い。
ハンドリングは自在だし、アクセルは踏んだ分だけ加速する。
同じ道を走っていても、車によって運転の印象はずいぶん変わる。

言葉が、ここでいう車であるならば。
問題は道ではなくて、車のスペックであるとしたならば。




なんでいつも俺にばっかり雨が降るの?という曲。
でもこれを文章にすると、その意味よりもずっとややこしい。

"Why does it always rains on me?”
肯定文に戻す。
"It always rains on me."
文法がからっきしの僕は、"does"がなくなってようやく気がつく。
あ、"rain"は動詞じゃん、と。

以下、"rain"もしくは、"It"の話。

2018年1月6日土曜日

モノへの耽溺:アイアマンガー三部作が美味しい

あけましておめでとうございます。
本年もよろしくおねがいします。

本来ならば、改まってイイコト言えばいいんでしょうけれど、芸なしさるなので、本の話をしたいと思います。今年はいぬ年ですし、僕はひつじ男ですが。

肺都(アイアマンガー三部作3) (アイアマンガー三部作 3)
エドワード・ケアリー
東京創元社
売り上げランキング: 19,070


帰郷して本屋に行くわけですよ。断然本は買う派、です。
ああ、世の中にはまだ見ぬ物語がたくさんある。
無数の物語が、僕とは無関係に、平行して流れているのだなぁ。
そう考えるとなんとなく、ふくふくと、幸せな気持ちになる。

欲しい本、知りたい物語はたくさんある。しかしながら、当方しがないサラリーマン。
かみやすり、ミキサー、iphoneⅩ、ドラゴンキラー、ほしふるうでわ、等々。
本を別にして、ほしいものはさまざまある。

そんなわけで、図書館が便利だなって。最近思うの。てへ。

2017年6月21日水曜日

トランプさんを勝手に忖度する

勝手にお察ししてしまう。

彼は、本当にパリ協定を脱したかったのか。
どうも、そうではないような気がする。
そうではないとしたら、なんなのさ。


ヒルビリー・エレジー アメリカの繁栄から取り残された白人たち
J.D.ヴァンス
光文社
売り上げランキング: 592
あ、これを読みまして。


2017年4月2日日曜日

書評:相模原障害者殺傷事件ー優生思想とヘイトクライムー

結果として、書評みたいななにかにはなった。


相模原障害者殺傷事件 ―優生思想とヘイトクライム―
立岩真也 杉田俊介
青土社
売り上げランキング: 9,317

対談本。
着眼点の違いが本書の醍醐味、か。

2016年12月25日日曜日

欠乏について考える道具

そこからはずいぶんと遠く離れた。だから、いくぶん客観的になることができると思う。
僕のお題は、「地域住民の収益の向上」であった。
何をしたか。イニシャルコストを減らそうとした。中間収益を得られることを示した。

では、彼らの収益は向上したか。ノーだ。
なぜか。案を示しただけで、プラクティスは変わってないからだ。
なぜ、収益が上がるのが分かっている(個人的にはほぼ100%だった)のに、プラクティスが伴わなかったか。
そんな風にして、「ひとりなぜなぜ分析」は、続く。

2016年10月22日土曜日

書評:隠喩としての病

僕は実によく風邪を引く。そしてまた、引いている。
周りの人は実に強い。めったに風邪なんか引かない。僕ばかりが引いていて、なまけもののように寝込む。
我が身体に勁さあれ、と呟いてみれど、咳しか出てこない。これは困ったことですよ。
これでは単なるなまけものではないか。いや、なまけものなんだけれど。

このなまけものっぷりはあくまで病気のせいであり、真正のわたくしは、いっさい、なまけものではない。
そのように嘯いてみたところで、風邪を引いてばかりいるわたくしの真正など、だれも知るはずがないのです。また、貴様の云う真正とは何か、そう聞き返されたら、答えに窮するのはわたくしの方であります。真正のわたくしとは結局、願望としての、理想としてのわたくしでしかないのか。
そう考えると、少し悲しくなったのち、単なるなまけものとして居直るのみであります。
I 'm only in love, with picture of myself〜♪

さて、


以前読んだ『病の皇帝「がん」に挑む』の文中では、ソンタグがしばしば引用されていた。
周知のとおり「がん」の印象はとてつもなく悪い。それ加え、「がん」という言葉自体が、ある種の破壊力を帯びている。
実際に、がんの闘病や治療の過程が十分に過酷なものであるとして、イメージとして「恐ろしいもの」として、社会的にも禍々しい影響力を持っていること。
著者がソンタグを引用した理由はここにある。病にはイメージがつきまとう。







2016年6月12日日曜日

書評:病の皇帝「がん」に挑む

年末のレミー・キルミスターから始まった。デヴィッド・ボウイ、キース・エマーソン、グレン・フライ、そしてこの前のプリンスに、最近ではニック・メンザ。死因はそれぞれだけれども、「虐殺」と形容したくなるような訃報ラッシュのように感じる。

レミーはとくに、昨年のフジで見たので印象に残っている。
フジカエリ'15

しかし彼は確かに、日本でステージに立っていた。わずか半年前の話だ。
老いたりとはいえ、あんなにでかくて固い音を響かせていた男が、簡単に死ぬなんてことがあるのだろうか。未だに不思議に思う。
なにしろ天然記念物的な彼のことだから、長生きしてほしい。そんな願いはどうも、叶わなかった。

2016年1月24日日曜日

『税を直す』を読みなおす

28年度の予算づくりで、いろいろお話をうかがって回っているところです。どこも予算が足りない!という話をされていて、頭を悩ませると同時に、こんなに治山事業に需要があるのだなと改めて感じているところです。
明治時代から治山事業ははじまり、山々には相当数の施設が設置されています。これが十分なのかどうかというと、わからない。広島のような災害が起こってしまえば、まだ足りないとされるだろうし、近年では施設の老朽化対策という話もあります。

予算不足というのは公共事業そのものが減っているという話でもあります。財政再建の話はあるし、高度成長期のような建設国債バンバン出す時代でもない。
しかし、建設業ひいては地方の退潮を目の当たりにすると、良い悪いは別にして公共事業は確かに地方への血液であったな、という感想はあります。

2016年1月10日日曜日

『税を直す』まで行き着かなかった/今年の経済はどうなんでしょね


税を直す
税を直す
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立岩真也 村上慎司 橋口昌治
青土社
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数年前に読んではいたんだけれど、たくさんポストイットをつけて5年くらい放置してました。立岩先生ごめんなさい。現在絶賛写経中です。読書ノートを作りたいな、と思っていて。乞うご期待。
わざわざそれだけのために載せました。

2015年11月3日火曜日

書評 補いあう一人と一匹:『子犬に脳を盗まれた!不思議な共生関係の謎』

いぬの話。
犬が脳を食べるという話ではないし、子犬に心を奪われた、という話でもないのです。

子犬に脳を盗まれた!  不思議な共生関係の謎
ジョン・フランクリン
青土社



僕は犬を飼ったことがない。文鳥しか飼ったことがない。
とはいえ、犬がなかなかかわゆい生き物であることは知っている。

7年ぶりに本土に居を移し、ずいぶんいろんな人が犬を散歩に連れ出しているのを見かける。
きれいにトリミングされて、ふわふわの毛をなびかせて、興味のままに走りだし、思い出したように飼い主の顔をうかがう。
…犬は、人の顔色を見るよな。

2015年6月21日日曜日

「森の神秘」にこそ、問題があるのかも 『緑のダムの科学:減災・森林・水循環』

6月1日は開学記念日でおやすみです。農学部スキー部としては富士急ハイランドに行くのが習わしでした。部員は水をかぶるアトラクションでポンチョを着てはいけないのも決まりでした。なんでだろう。
既に卒業から10年過ぎ、未だに私の中で荒ぶる信大愛。今年の6月1日は普通に現場に行ってました。この期に及んで郷愁の強風に煽られ、エモいことを言っているのか。
その理由は、大学の後輩さんをお名前を書籍の中でお見かけしたからでした。


緑のダムの科学: 減災・森林・水循環

築地書館
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森林関係書籍はフォトジェニックだから、面出しされているとつい買ってしまう。
よいこのみんなは、もりとか、しぜんとか、だいすきだろ?

2015年5月8日金曜日

平時に学ぶお作法として:いちから聞きたい放射線のほんとう

今は平時ではないだろう、と怒られたら、申し訳ない、と返すしかない。

先日、野球を見に行ったんですけれど、やっぱいいですね。野球。トラは元気ないし、東京に寄りつかないのでライオンを見に行きました。ネコ科で応援してます。
のんびりと打球の行方を追いながら、ビールを飲む、というのは平和な楽しみです。
ふわりん、と宙を舞い、すっとスタンドに落下するおかわり君の一発。恵まれた体躯から鋭いスイングで放たれる、糸井さんの1、2塁間を破るボテボテのタイムリー。
…相手チームながら、少し不安になった。大丈夫か、糸井。

だいぶ遠いところまで来たもんだ。そんな感慨を覚えました。
こちらもずっと気になっていた書籍で、ようやく読了。


いちから聞きたい放射線のほんとう: いま知っておきたい22の話 (単行本)
菊池 誠 小峰 公子
筑摩書房
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キクマコ先生こと菊池誠さんとミュージシャンの小峰公子さんによる対談。

ひとつエピソードを。
当時、知り合いの妊婦さんとお話をしたことを思い出します。妻でも内縁の妻でもありません。
お産の時期も近くて、放射能が心配ですよね、と。彼女はお産に際して、ご実家に帰る予定で、でも原発からの距離は少し近くなる(といっても600kmが540kmになる程度なんだけれど)と。いいのかな、と。
その時は原子炉の状況なんてまだ不明で、仮に十分な知識があったとしても、まともな判断なんて下せなかったでしょう。
しかしまぁ、さっぱりわかんねぇな、という印象が非常に強く残っているのです。

2015年5月4日月曜日

記憶術をめぐる冒険:アインシュタインとムーンウォークを

記憶術、関心がありますよ。人並み程度もしくはそれ以下の記憶力しかないからな。自負してやる。
各所で話題になっているようなので、飛びついてみた。

ごく平凡な記憶力の私が1年で全米記憶力チャンピオンになれた理由
ジョシュア・フォア
エクスナレッジ
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日本語の書名は自己啓発の棚にあってもおかしくない。ていうか、よくありそう。でも本書には「チャンピオンになれた理由」は書いてないからな。
英語のタイトルは"Moonwalking with Einstein ~ The Art and Science of Remembering Everything~ "となっていて、こちらのほうがおしゃれ。サイエンスはいいけど、アートなのか。
たしかにアインシュタインは当代一級の頭脳だけれども、記憶力もよかったのか。
それとも「アインシュタインとムーンウォーク」って連結法のイメージそのものなのかしら。うん。確かにとっぴだし、なかなか忘れなさそうなイメージだ。

最初に言っておくと、本書はテクニック本ではないし、読めばあなたの記憶力がふつふつと高まるわけではない。ジャーナリスト自ら記憶術に挑戦していくお話。体験型ジャーナリズム、とでも言おうか。

2015年4月7日火曜日

イスラームから転がりつつ、日本を眺めなおす

ハデに寝違えたとか、仕事でモニター見過ぎで目が痛いとか、些細な不満が鬱積しております。
いっそのこと、この不平不満を越佐海峡に投入してですね、親潮さんと黒潮さんが全力で撹拌し、プランクトンよろしくお魚たちがそいつをついばんみ、しまいには素敵なお刺身としてうちに届けばいいのに、と願ってやみません。もちろん切り身でな。うち、捌ける包丁ないから。
以上、ミックスジュース妄想。


首を持ち上げているのもつらい。つらいけれど、また明日にするとこうして日記を書くこともないだろうと。

インターネットが繋がるまでずいぶん夜が長くて、いろいろ読書ができました。
ということでようやく読んだ。
イスラーム 生と死と聖戦 (集英社新書)
集英社 (2015-04-03)
売り上げランキング: 6,385


2015年3月9日月曜日

価格プレミアムを片手に、佐渡のコメを眺める

続きなのだ。
根拠付けからの快刀乱麻『生物多様性の経済学』

想像していただきたい。
ここにいかの塩辛がある。とろーりとして、実にうまそうだ。一切れ口に運ぶ。先ずはぴりりとした塩味が舌を刺激し、ついで、ほのかな甘味が口の中に立ちこめる。そこで白米ですよ。はふっと掻きこむわけですね。絶妙のハーモニーが口の中に広がるんですよ、お客さん。
なんでしょう。書いているだけで幸せになります。晩飯食ったばっかなんですけどね。

こしひかり国に陣借りし、はや幾星霜。やっぱコメです。ベトナム社会主義共和国において、ごはん党日本支部青年部長を僭称・歴任してきた私としましては、ごはんに関しては、やはり一家言あるわけですよ。
めしにかかる偏執的愛情(追記あり)

2015年3月7日土曜日

根拠付けからの快刀乱麻『生物多様性保全の経済学』

やー。ね。キライなんですよ、生物多様性。
考えてみて、やっぱりそれには乗れないと言ってみる


だから勉強しようと思って。キライなんだけど読後感としてはかなりポジティブ。

生物多様性保全の経済学
生物多様性保全の経済学
posted with amazlet at 15.03.06
大沼 あゆみ
有斐閣
売り上げランキング: 141,597

恐ろしいね。2,700円もしたんだね。勢いって大事だね。

「経済学」の名前を冠しているだけあって、本書の内容は必ずしも平易とはいえないし、どちらかというとテクニカルな話が多い。
しかしそれはある意味で当然なのだ。この本の焦点は生物多様性ではなくて、経済学を用いて生物多様性保全のための手法を検討するものだから。
なによりも理系というか、生物学的な話にそれほど詳しくない人(たぶん著者の大沼さんはそうなんだと思う)が生物多様性について知る手立てとして、特に序盤の書かれ方は丁寧で好感が持てました。
たとえば、大学のぱんきょーとかで使う教科書的な位置づけとしても有用な本なのでは。