2013年12月20日金曜日

大きな子どもの思い出

冬の寒さにやられておる。
寒すぎるし寂しすぎる。ここは最果ての地ですか。
ああ。年中半裸で軒先をうろうろしている人たちがなつかしい。

気象は人の生きようを変えるだろうな、と思う。
雪国の人はがまん強いとか。もうそれはがまん強いでしょうよ。
暗くて、濡れて、芯まで冷えてしまう世界に住むひととは、きっと強いでしょうよ。




北の人と南の人は同じようにやさしいとしても、やさしさの質感が少し違うように思う。
彼の地では「大きな子ども」に出会うことが多かった。
お腹いっぱいで、お腹を出して昼寝をするひと。
気が付くと、なんだ、フミか。みたいな。で、寝直す。

会社にいって第一日目を思い出す。すごい緊張感。のちにソウル・フードと化すことになる会社のひるめしをなんとか掻き込んだ(まずい、なんていえないし)あと、Ngyenは僕をカフェに連れて行く。ハンモックに転がって、しばらく片言で話して、すうすう寝てしまう。

僕はほとんど呆れていた。こいつは自由だわ。


家に帰って、家の中がぼんやり明るくして、だんだん暖かくなっていく感覚は久しぶり。冷たくなった足が温まってくる。家の中が明るくて暖かいのもまた心地よくて。
強い光差す土地は家の中が暑くて暗い。軒先でぼんやりしているのは単に家の中よりも外のほうが都合がいいせいだ。
それぞれ違うなぁと思うばかりです。


米を研ぐ水が冷たくて、ひいひいいって、そんなことを思い出した。