2017年12月7日木曜日

ワクチンに負けた後、リスクについて考える

僕はすっかり、引き続き、元気です。
結局、熱はあの一日だけでした。
雪も降るし風も強いので、カメハメハ基準で休日にしたいところです。
が、今日もまた、わっせわっせと歩きます。


タバコ部屋で会うおっさんによると、インフルエンザの予防接種なんて意味がないそう。打つだけ無駄だ、と云う。そういう声はこのおっさんに限らず、わりと聞く。
とは言え、数年前の罹患は確かにしんどかった。
ので、打つ。からの、副反応。が、今回の顛末。

しかし、本当のところどうなのか。意味ないの?
インフルエンザワクチンは打たないほうがいい? 医師の視点  中山祐一郎

感染してしまえば医者にかからないといけない。これはね、かなりめんどくさいですよ。悪寒に震えながら、着替えて寒い屋外に出て。車を運転して、2時間くらい病院で待って。あの人インフルよ!って遠巻きにされて。
消耗しきってるのに重労働。思い出すだけでいやだもの。繁忙期に出席停止になるので、業務上の支障もね。

そういったリスクをどう評価するかで、予防接種を受ける/受けないの反応は変わるのだろう。件のおっさんは、別にその時期は忙しくないのかもしれないし、大量の有給を持て余しているのかもしれないし、実は医師なのかもしれないし、お隣さんがクリニックなのかもしれない。
個人が、置かれた状況のなかで、リスクをどう引き受けるか、ということでしかない。


しかし、リスクがゼロにできないから、そのアプローチは効果がない。そんな云い方をするならば、「リスク」という言葉がもったいないような気がする。
リスクはグレーゾーンを可視化する言葉で、さらにはそのグレーの色合いを評価してやろうという野心を隠している、気がする。気がする。
白黒付かないことって、世の中たくさんあるじゃない。

僕らは白か黒かの2択では生きていない。無意識にリスクを織り込んで行動している。ゼロリスクなんてものの方が少ない。
そもそも予防接種だって、抗原抗体反応なのだから、ある意味でリスクに晒して抗体を得ている。38.4℃まで熱が出るリスクは、さすがに織り込んでなかったけどな。

冒頭のおっさんの言葉を思い返すに、「予防接種の意味はない」のではなく、「"彼は"予防接種の意味はないと"評価"した」というのが正解なのだ。
文脈の整理をする意味は、ない。
まあ、お好きに、の一言でまとめたほうがファッショナブルだ。
敢えてそれをやっているのはまあ、平たく言えばおっさんの言に、かちん、と来たから、でしょうね。そんな人からインフルかかればいいのに
人類が平和であればいいのに。そう、日々願っています。


新型インフルエンザに関するQ&A
「発症者」と書かれていないことに留意しましょう。それでも毎年1,000万人が感染する。思ったより多い。驚きだ。
毎年10人にひとりがはずれくじを引く。そんなリスクを、あなたはどのように評価しますか?っていう話なんですね、きっと。


話は一歩も進んでいないけれど、なんだか満足してきたのでこのあたりで。