まだパン祭りは盛況なのでしょうか。
お皿が欲しい気もしますが、ごはん党なのでなかなかご縁がありません。
なにがインフレスライドだ、ええかっこしい和製英語いい加減にしろ、と思わなくもないわけです。Price slides caused by inflation, とたどたどしく考えてみるんですが、単純にslideは名詞なんだわ、と気が付きました。インフレによってすべったヤツら。
めんどくさい工事はどうしても時間がかかります。そうすると工事期間中に物価が上がるんです。にわかに出来した、お祭り騒ぎ。
ただでさえ消費税率が上がる。1億の工事なら300万アップです。なんもしなくても。
まさに実弾が尽きてしまう恐怖に苛まれています。8%は端数が気持ち悪いんだが。
なんで以前はこんなことを考えなくてよかったんだろう、と振り返るとやっぱりそれは長く続いたデフレのせいでしょうね。人生で初めて直面するインフレかもしれないですよこれは。狂乱物価のときはどうだったんでしょう。いずれにしても物価はじわじわ上がってもらいたいものです。
で、今回は何の値段がそんなに上がっているんだというと、それはもう間違いなく人件費です。ベアアップとか景気の良い話は耳にしますけれど、当方はまったく実感がありません。
平成25年度公共工事設計労務単価について−国土交通省
東北の労務単価が恐ろしいことに。おう、東北7県なかよくしようや。と思っていたら、いつのまにやら推定関東エリアのグンマーあたりを覗うポジションです。
それだけ労働力の供給不足が深刻、ということ。入札不調が相次いているのはあたりまえ。
僕がベトナムに行く前、平成22年度の普通作業員ってだいたい12,500円くらいだった、ような。だから新潟に関して言えば2年で10%くらいあがったことになる。ざっくり年率5%と考えてもリフレ政策も真っ青な優等生っぷりを発揮している。その賃金はいったいどこに消えたのか、とは思わざる得ないけれど。
この上昇のほとんどは現政権のリフレーション施策の結果とすると、ほんとここ1年の話、のような気がする。なにしろインフレターゲットですから、期待通りの成果が出ているという理解でよろしいのでしょうか。
そしてたぶん25-26シーズンはこれを上回るペースで人件費が上昇した。ジンバブエほどではないけれど、ベトナムくらいのインフレドライブはかかった。労務単価に関してはね。
契約は契約だし、一度判を押したんだから、その金額でやってもらおうか、と凄むのも実際アリな態度だと思うんだけれど、なにしろ公共事業だし、そもそもインフレドライブかけたの誰なんだぜ、という話なので騰貴した分は支払いましょう、というお達しがインフレスライド条項。たぶん全国どこでも実施されていると思う。
たとえば去年7月のカレーライスの値段が500円だったとして、今年4月は600円になりました。100円の値上げ。であれば600円支払いましょう。でも手元には500円しかないのでちょっと減らして仕上げましょう、と。ぶっちゃけにんじんきらいだから、まるっと落とすか、みたいな。
今の文脈で則していえば、お肉やじゃがいもの値段もいくらか上がっているけれど、コックさんの賃金がめちゃくちゃ上がってる、ということですね。
ちくちく試算してたら、これがバカにならない額でショック。やべぇ。陽春を目前にますます冷えていく嚢中。全国津々浦々の迷える繰越かました設計積算担当者に胸いっぱいの愛とエールを。Whole lotta loveですよ。オレだけなのかな。
とりあえず来年度はやりくりママとして生きていく。そう決めた。