この前実家に帰ったときにリッピング。ああ懐かしい。
暑苦しく咆哮しているのがリッキーさん。カッコええやないですか。
90年代後半のUKシーンはパンキッシュなロック/メタルバンドがたくさんいた。敬愛してやまないThe Wildheartsをはじめとして、Therapy?とかHanoi RocksとかThe HellacoptersとかBackyard Babiesとか。
HellacoptersとBackyard Babiesはスウェーデン、マイケル・モンローはフィンランド、みたいに北欧人脈が多く関わってたのも面白い。なんでだろう。
ちなみにThe Almightyはスコットランド。
The Almightyは名前とは裏腹に実に不器用で男汁溢れるバンドでした。ソリッドでフックの作り方が上手。そしてなんだかわからんけれど怒ってる。かこいい。よく聴いてました。
で、彼らが今何しているんだろうと思ってたら、リッキーさんは今Thin Lizzyのヴォーカルだ、とwikiさんは云う。
バカも休み休み言え。そんなはずあるか。
あった。
いやーしらんかったー。
あんまり音のいい音源がないんだよね。そして相変わらずの吐き捨てダミ声。メロディ歌えたんすね。リッキーさん。客を煽らないでちゃんと歌って欲しい。
思えばMETALLICAが"Whisky in the jar"をカバーしていて、ジェイムズ・ヘットフィールドの声はよく合っていたな。アリだったんだな。
オリジナルメンバーは右にいるスコット・ゴーハムじいちゃんとドラムのブライアン・ダウニーじいちゃんだけですね。60過ぎても現役。脇を固める人も豪華。ベースのマルコ・メンドーサはジョン・サイクス・バンド。ヴィヴィアン・キャンベル?はDef Leppardのギター。なにこのプロジェクトみたいなノリ。
みんな和気あいあいと楽しそうなのに、リッキーさんだけ相変わらず怒ってるように見えるのも秀逸です。
Thin Lizzyのスタイルはアイリッシュ・トラッドとロックの融合。バグパイプの代わりにギター入れときました、みたいなメロディが散りばめられている。くるくると展開するツインリードギターのハーモニーとか、とてもリッチな感じで古き良き時代が薫ります。
リッキーのダミ声が聞くに堪えない向きは、3:30くらいからのギター・ソロをどぞ。
芸歴40年超えで30年以上新曲は出てないけれど、ちゃんとオーディエンスもコーラス歌ったりして、今だにずいぶん愛されているようですね。もうオリジナルメンバーなんがいなくてもベンチャーズみたいに継ぎ接ぎしながら続いていきそう。
The Almightyのほうはリブートがかかるようですよ。楽しみにしてます。
ジ・オールマイティー(The Almighty)が復活 amass
Thin Lizzyの実働は1969~84年。僕の歳ではThin Lizzyをリアルタイムで体験できない。でもちょっと微妙なところがあって。フィル・ライノットの声を初めて聞いたのはたぶん小学校の運動会だ。かけっこで"Out of the field”がかかってました。マイム・マイムとかもかかってました。
転校した希望が丘小学校で聞いたので90年前後だと思います。
85年の曲で僕は当時6歳なのでタイムラグを考えるとギリギリアウトくらいな感じ。ロック好きな先生がいたんでしょうか。
正確にはこれはThin lizzyの曲じゃなくてフィギュア羽生くんの「パリの散歩道」でなんだか脚光を浴びてしまった、ゲイリー・ムーアのレコード。フィルはゲスト・ボーカルで参加。
あ、知ってる!と思ったのはもちろん後年。どうでもいいことだけよく覚えている。
むかしのきれいな映像が残っていると、なんだか無性に嬉しくなります。
フィル・ライノットの歌って、間尺と言葉の量が合ってないように聴こえる。費やされる言葉が多すぎるのだ。喋るように歌う人、と捉えると違和感は消える。詩人として取り上げられることも多い彼らしい。曲ありきではなくて詩ありき。なのねきっと。
ロックンロールな曲もいいけれど、野太いくせに甘い声で歌われる"Sarah"とかも好き。
77年の作品。スコットじいちゃんは若々しく、かっこいい。
フィルは今日も若々しい。
Thin Lizzy
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7.6.2014 一部、事実誤認がありましたので訂正しました。
訂正報:Thin Lizzy to Black Star Riders