月末のフジで初見、の予定なのだが。
20年来のメタルっ子であり、模範的とは言えないにしても今でもそれなりに聴いています。これがね、彼女たちの活躍を主にテレビで見るにつけ、居心地の悪い気持ちになるわけです。
海外でも人気です!みたいな話を聞くにつけ、どうなんだろうと思う。どうも、夜郎自大、という言葉を思い出したりしていて、そうかと思えばケラングでベストライブバンドに選ばれていたりして。
これは、どう消化してよいものか。
レヴューでどう紹介されているのかしら。
Blabbermouth. net
アメリカのメタル/ハードロック系ニュースのサイト。ウェブメディアとしては、割と老舗といってもいいのかもしれない。Kerrang!とかMetal Hammerなんかの古くからある活字メディアを除けば。
驚いたことにグーグルの窓にBlabbermouthやらKerrang!やらを打ち込むと、サジェッションで"Babymetal"がけっこう上位に出てきます。ひまな日本人の仕業なんでしょうか。
このレビュー、読んでみるとちょっと面白いかった。
日本人の女の子としては比較対象がないせいか、日本が誇るガールズ・パンク・トリオの少年ナイフが嫉妬するだのなんだの。逆に少年ナイフの良さって、僕はさっぱりわからないんですが。
まあなんにしても、Dragon ForceやMetallica、Dream Theaterなんかを比較対象に用いて論じています。8/10点。なかなかの高得点を叩き出しています。
レビューで面白かった下り。
コメント欄は、まさに甲論乙駁という様相を呈していて、とても楽しい。クソだ!といっている方、たのしー!とっなている方。
やはりメタルキッズにとって彼女たちの音楽には、強力な魅力があると同時に、ちょっと許せないところがあるらしい。
目を引いたコメントも幾つかあって、3人の女の子は「マリオネット」だ、など底を見透かされたような意見も見られた。
楽しければなんでもいいじゃん、という学派と、いやいやメタルってのはな、みたいな保守的学派で分裂総選挙の後焼け野原になっている感じがなんともよい。そんなんだからいつまでたっても与党になれないんだよ。
どうだろうな、と思う。僕が思うにー。
バッキングは現代的なメタルですよね。Slipknot以降の、ヘヴィでテクニカルなやつだ。変拍子満載で、プログレ・Djent(去年知った単語)なんかの影響も感じられる。現代的というよりもウルトラ最先端な部類のメタルだと思います。
そこに10代のかわいい女の子のキャッチーなメロディが乗る。と。
凡百の海外メタルとの決定的な違いといえば、ほぼその一点に限られる。女性がヴォーカルのメタルバンドはもちろんあって、その声が特徴になっていたりももちろんする。
コメントのとおりBabymetalの場合は、フロントの女の子たちが特定のヴィジョンを持っているわけではなくて、「(うるさい演奏の前衛として)かわいい女の子の声を入れる」ことそのものにコンセプトがあった。そして、そのコンセプトが大きな飛躍をもたらしたわけだ。
そもそも彼女たちはアイドルを目指していたわけで、メタルのメの字も知らなかったのだ。彼女たちはアイコンだし、キャラクター性は求められるが、個性は求められていない。だからきっと、あの子たちは代替性がある。
以下イメージの話。
アイドルはアイドルになりたいと思っているんだと思う。「こんな歌が歌いたい」とは思っていない(かもしれない)。思っているのだったらバンドマンかシンガーソングライターを目指すだろう。
2つの仕事は、実体は同一であっても目的と手段が違う。このあたり、バンドマンから言えば、アイドルは目的と手段を取り違えているし、アイドルから見ればまったく逆の指摘をするだろう。
そもそもメタルがやりたい人たちって、アイドルになれないじゃん。ダサいし、暑苦しいし、うっかり汚い言葉を連発するし。「売れたい」のであれば、クロゼットで黙々と運指の練習をしたりツーバスなんか叩いてないで、髪を切って、アメリカン・アイドルとかに出て、ポップシンガーを目指すべきなんだ。
もちろんバンドマンは最終的には金持ちになって、グルーピーたちに取り囲まれてせっくすらっぐろっくんろーるな生活を希望しているのかもしれないので、セルアウトな人たちと高潔な人たちなんていう構図を描いてもあんまり意味はない。
なんというかな。「夢を見る順番」が徹底的に違う、ということにすぎない。
だから、女の子たちからすれば、アイドルという観点で「キャリアとしてのBaby metal」にはなんの問題もないのだと思う。若干、ファンが男臭すぎないか、と思う程度。
でもそこに、長髪で全身を鋲レザーで固めた(偏見だらけ)メタル・キッズは居心地の悪さを覚え、身悶えるのだ。ちがう、オレたちが愛しているのはアイドルじゃない、と。
まあ、妄想ですけど。
文化の違い。この際、そんな風に片付けよう。
百聞は一見に如かず。実際に目にして、彼女たちの真価をみてみたいと思う。
20年来のメタルっ子であり、模範的とは言えないにしても今でもそれなりに聴いています。これがね、彼女たちの活躍を主にテレビで見るにつけ、居心地の悪い気持ちになるわけです。
海外でも人気です!みたいな話を聞くにつけ、どうなんだろうと思う。どうも、夜郎自大、という言葉を思い出したりしていて、そうかと思えばケラングでベストライブバンドに選ばれていたりして。
これは、どう消化してよいものか。
レヴューでどう紹介されているのかしら。
Blabbermouth. net
アメリカのメタル/ハードロック系ニュースのサイト。ウェブメディアとしては、割と老舗といってもいいのかもしれない。Kerrang!とかMetal Hammerなんかの古くからある活字メディアを除けば。
驚いたことにグーグルの窓にBlabbermouthやらKerrang!やらを打ち込むと、サジェッションで"Babymetal"がけっこう上位に出てきます。ひまな日本人の仕業なんでしょうか。
このレビュー、読んでみるとちょっと面白いかった。
日本人の女の子としては比較対象がないせいか、日本が誇るガールズ・パンク・トリオの少年ナイフが嫉妬するだのなんだの。逆に少年ナイフの良さって、僕はさっぱりわからないんですが。
まあなんにしても、Dragon ForceやMetallica、Dream Theaterなんかを比較対象に用いて論じています。8/10点。なかなかの高得点を叩き出しています。
レビューで面白かった下り。
君たちはキライだっていう。 でも君らはこっそりとYouTubeで「ギミチョコ」を繰り返し聴いている。こっそりとパフィーの「ティーン・タイタンズ」を聞き直したりもしている。 そうでしょ? 繰り返そう。抵抗は無駄だ。痛快ですね。僕もレコードは持っていないので、確かにもっぱらYouTubeで聴いてました。まったく見透かされておるな。
コメント欄は、まさに甲論乙駁という様相を呈していて、とても楽しい。クソだ!といっている方、たのしー!とっなている方。
やはりメタルキッズにとって彼女たちの音楽には、強力な魅力があると同時に、ちょっと許せないところがあるらしい。
目を引いたコメントも幾つかあって、3人の女の子は「マリオネット」だ、など底を見透かされたような意見も見られた。
楽しければなんでもいいじゃん、という学派と、いやいやメタルってのはな、みたいな保守的学派で分裂総選挙の後焼け野原になっている感じがなんともよい。そんなんだからいつまでたっても与党になれないんだよ。
どうだろうな、と思う。僕が思うにー。
バッキングは現代的なメタルですよね。Slipknot以降の、ヘヴィでテクニカルなやつだ。変拍子満載で、プログレ・Djent(去年知った単語)なんかの影響も感じられる。現代的というよりもウルトラ最先端な部類のメタルだと思います。
そこに10代のかわいい女の子のキャッチーなメロディが乗る。と。
凡百の海外メタルとの決定的な違いといえば、ほぼその一点に限られる。女性がヴォーカルのメタルバンドはもちろんあって、その声が特徴になっていたりももちろんする。
コメントのとおりBabymetalの場合は、フロントの女の子たちが特定のヴィジョンを持っているわけではなくて、「(うるさい演奏の前衛として)かわいい女の子の声を入れる」ことそのものにコンセプトがあった。そして、そのコンセプトが大きな飛躍をもたらしたわけだ。
そもそも彼女たちはアイドルを目指していたわけで、メタルのメの字も知らなかったのだ。彼女たちはアイコンだし、キャラクター性は求められるが、個性は求められていない。だからきっと、あの子たちは代替性がある。
以下イメージの話。
アイドルはアイドルになりたいと思っているんだと思う。「こんな歌が歌いたい」とは思っていない(かもしれない)。思っているのだったらバンドマンかシンガーソングライターを目指すだろう。
2つの仕事は、実体は同一であっても目的と手段が違う。このあたり、バンドマンから言えば、アイドルは目的と手段を取り違えているし、アイドルから見ればまったく逆の指摘をするだろう。
そもそもメタルがやりたい人たちって、アイドルになれないじゃん。ダサいし、暑苦しいし、うっかり汚い言葉を連発するし。「売れたい」のであれば、クロゼットで黙々と運指の練習をしたりツーバスなんか叩いてないで、髪を切って、アメリカン・アイドルとかに出て、ポップシンガーを目指すべきなんだ。
もちろんバンドマンは最終的には金持ちになって、グルーピーたちに取り囲まれてせっくすらっぐろっくんろーるな生活を希望しているのかもしれないので、セルアウトな人たちと高潔な人たちなんていう構図を描いてもあんまり意味はない。
なんというかな。「夢を見る順番」が徹底的に違う、ということにすぎない。
だから、女の子たちからすれば、アイドルという観点で「キャリアとしてのBaby metal」にはなんの問題もないのだと思う。若干、ファンが男臭すぎないか、と思う程度。
でもそこに、長髪で全身を鋲レザーで固めた(偏見だらけ)メタル・キッズは居心地の悪さを覚え、身悶えるのだ。ちがう、オレたちが愛しているのはアイドルじゃない、と。
まあ、妄想ですけど。
文化の違い。この際、そんな風に片付けよう。
百聞は一見に如かず。実際に目にして、彼女たちの真価をみてみたいと思う。