2013年10月25日金曜日

ちょっとした前回の補足

前回のエントリー「IPCCの第5次報告書をざっくりと読んでみる回」をざっくりざっくり書いたあと、面白い論考が転がってましたので捕獲しました。
"収束に向かう「地球温暖化騒動」IPCCの報告書はこれで打ち止め?"- JBpress

お上にケンカを売っているゼ!!、という威勢のよさがさわやかに秋を彩ります。
いいですね。こういうの。
コメントを少しだけ。



件の5次評価報告書で、「過去15年の(気温の)上昇率は、それ以前より低い」とあるんです。確かに。上の論考にもあるように、過去15年の排出量は新興国の台頭により多かったはずですよね。
( ^ω^ )どうしてこうなった!?とは思いました。確かに。

僕の感想は下記。
IPCCの報告書は2つに分かれていると思っていて、それは「事実の確認」と「将来の予測」です。たぶんそうだと思う。「過去15年の上昇率は低かった」のは事実の確認に当たる部分。だから少なくともこの事実から「気候システムの温暖化は疑う余地はない」は導き出せません。東京地検も真っ青な無理筋です。

ただし、僕が眺めたのは一連のステートメントだけで、言明の根拠に当たる部分は確認してません。だからやっぱりよくわかんねぇな、ということだけです。だから僕も論拠の提示を希望します。めんどいから見ないと思うけど。

そして、IPCCはすべての因果律を解明したわけではない点も指摘しておくべきでしょう。限られた情報から現在を判断し、将来を予測するわけです。予測に幅をもたせている理由はそこにあるし、ぶっちゃけ予測は外れるかもしれない。それが予防原則という前提であるわけです。
外れたなら外れた理由を求めるのが妥当だと考えます。もちろん筆者のいうように温暖化ビジネスありきなら、結論が先に決まっているのでブチ壊しになることもまた確かなことであろうと思われます。


ただ、もし上に挙げた筆者が僕と同じものをみてアレ書いたんだったらそれも大したもんだと思いました。「深海の温暖化」は、んだからここ15年だって上昇してるし、それまではもっと上昇してるっつってんだだろうがよ、といえばそれでおしまいな気がするし、北極の海氷減少に至っては、僕の知識の逆を行っています。
気象庁:海氷域面積の長期変化傾向(全球的)
真実とは何なんでしょうか。なんだかXファイルみたいです。

僕はIPCCから金もらってるわけじゃないけれど。なんだかどうも、あんまりな文章でした。中身も含め。その立場に拠ることによって得られる利益もあるのかしら。実際取り上げてもらったんだから大金星でしょうし。

陰謀説とか大好きです。イルミナティとかドキドキします。ただ、陰謀説ですべてを説明するのはイヤです。それは閑人の道楽というものでしょう。あくまでエビデンスを軸にした議論をお願いしたいところであります。
まだまだ自分で知るべきこと、やるべきことが世の中にはあるような気がします。
そんな他責的になっているヒマはない。おひるねはするけどな。