6.11.2006
King`sXの”please come home ...mr.bulbous”に「move me」という歌が収録されている。
5年くらい前のKing`sXとしてはぱっとしないアルバムだったし(サウンドプロダクションすごかった)、
B!誌に60点台をつけられていたのでもう日本版は廃盤だろう。
"Move" は単に"動かす"だけど、"感動させる"とかそんな意味だったような。
chorus
God, can you hear me cry
God, can you see me cry
God, can you move me
Move me and move me again
ブックレットの対訳
俺を感動させてください
神様 俺の泣き声が聞こえますか
神様 俺が死のうとしている姿が見えますか。
神様 俺を感動させてください。もう一度感動させてください。
で、「感動させてください」ってなんかへんだな、と。
語感の問題かもしれないけれど、ちょっとつじつまが合わない感。
さらに辞書を検索。「突き動かす」。
「私を突き動かしてください」だな。しっくり。
閑話休題
遠藤周作の「沈黙」。恐ろしいくらいの緊張感のある作品だ。
時は江戸初期。鎖国時代の日本。隠れキリシタンの元に宣教師がたどり着く。
信者の命と引き換えに宣教師は踏み絵を踏むことができるのか。
呼びかけても、助けを乞うても石のように沈黙した主。
神様は物理的に助ける存在ではなくて、
(当然のことだけど大抵の場合、奇跡は起きない)、
自らを「突き動かす」存在なんじゃないか。
誰かの傍らにいて、許す存在。
従来の神様機関説に加え(誰にも説明してないけど)、
神様原動機説も提唱したいと思います。
ヤマハとか、ホンダとか、書いてあるかもしれない。
で、move me。全部あわせると10分近い大作で後半からリフレインをずらしながら展開していく。もともと非常に上手い人たちなので安定感はあるし特に(ドラム)、美しく、力強い演奏。言葉はバイアスですかね?そうですかね。
それ込みでしか僕には聞けないんだよ。